4月16日ドミニクのナヴァラン・ダニョー1990年代初め、フランスに修業の旅に出た我々。ロワール地方のとんでもない田舎にあるシャトーレストランで一時期働いていました。 スタッフのほとんどは地元の人で、日本人は見るのも話すのも、ましてや一緒に働くのも、おそらく初めての人ばかりだったと思われます。...
4月10日パリのビストロでもう15年以上前のことになりますが、高級店が立ち並ぶパリ1区に、とても大衆的な大好きなビストロがありました(どうやら今は閉店してしまったようです)。観光客はほとんど来ない、地元のパリっ子たちに愛されているお店で、ボージョレワインに特化したワイン食堂という感じでした。...
2021年10月30日シュークルートにご用心フランスでの食体験で、すごくいいなと思ったのが「前菜・メインディッシュ・デザート」という3本立ての食事スタイルです。決して豪華ではなく、むしろ実に質素ですが、なんとも機能的で素敵だなと感慨を覚えました。 かつて、アルザス地方へ食べ歩きの旅に赴いたときのこと。一番の目的は、本...
2021年10月21日夜更けのフランス回顧録深夜、長い一日の労働が終わると「お疲れさん」のお酒を飲むのがサンルスーのならわし。 でも、緊急事態宣言中はなんだか我々もそんな気持ちにはとてもなれず、仕事の後の一杯を飲むこともなく、潔く解散していました。 しかし、今や宣言も解除となり、店でお客様にお酒をお出しできるようにな...
2021年7月7日パリのビストロと「アジくん」シェフ金子と私は、ともに地方出身者です。東京に対する憧れが強い筋金入りの田舎者で、高校を卒業してそれぞれ仕事のため、進学のため、満を持して上京して参りました。 我々のフランスでの修業先はすべて地方でした。パリだと自分でアパートを借りなければならないのですが、地方だとほとんど...
2021年6月10日お店で生ビール!世界中がコロナに振り回されてもう1年以上。あるお客様に「この1年で何が変わりましたか?」と伺うと、悲痛な叫びのような答えが返ってきました。「私、もうずーっと生中(生ビールの中ジョッキ)を飲んでない!」…確かにおいしい生中、飲んでません。何と言っても、お店でお酒が飲めないので...
2021年5月14日アルザスの月曜日かれこれ30年ほど前、フランスに料理修業の旅に出た我々。南のバンドールを皮切りに、北、中央、西と修業先を変え、東に行こうと思ったら食べ歩きのしすぎがたたってお金が底をつき、泣く泣く日本に帰国しました。 その後、サンルスーをオープンしてから数年ごとにフランスに行って、食べ歩き...
2021年5月9日ワインのないサンルスーシェフ金子、私ともお酒が大好き。いわゆる酒豪というやつです。長い一日が終わって飲むお酒が楽しみで、日々の労働に励んでおります。 サンルスー入社当時、ほとんどお酒の飲めなかったスーシェフ香田も、我々の仕込み(?)の甲斐あって、すっかりお酒好きになりました。万事おおまかなシェフ...
2021年4月16日こしゃくなサラダバンドールは、世界中の人が憧れるフランスのリゾート地コートダジュールにあり、そこにいるだけで幸せな気持ちになれる場所でした。 夜、仕事が終わってからスタッフの皆で海辺のカフェに繰り出し、お酒を飲んでいると、ジプシーたちが当時流行っていたジプシー・キングスの音楽を奏でていて、...
2021年4月11日南仏バンドールの厨房で夫婦2人でフランスへ修業の旅に出たのは、お店を持つ前、1990年代の初めのこと。最初に行った修業先は、南仏の辛口ロゼワインで有名なバンドールという小さなコミューンでした。 バンドールに着いた時に見た青い空と海の美しさに心底感動し、これから始まる修業の旅の道中、何が起きるのか...