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〇〇〇〇が止まらないけれど

おかげさまで、日々すベてにおける値上がりを享受しております(…と、もう完全に開き直っております)。



あまりにも昔すぎて(よく考えてみるともう40年くらい前かも…)うろ覚えなのですが、学生時代の西洋史の授業で、ロシア史が専門の教授の講義に、こんな内容がありました。


ある人がカフェでコーヒーを2杯一度に頼んでいるのを見て、隣のテーブルに座っていた人が「1杯ずつ頼めば熱々が飲めるのに、どうして2杯一緒に頼むんですか?」と聞くと、「2杯目を注文する頃には、もう値段が上がっているから」と答えたとのこと。


ちっとも真面目な学生じゃなかった私、一体いつの時代のことだったのかもわかっていないけど、ある時代のロシアのインフレのお話で、なぜかその部分だけ鮮明に覚えております。これってまさに、今の私の心境ではありませんか!


業者さんに言わせると「これからもっと拍車がかかる」とのこと。「来月からグンと値上がりしますから、今のうちに押さえときましょう!」というオススメに、素直に従ってまとめ買い。そして請求書を見て、気絶する思いの日々を送っています。そして毎月「来月からグンと上がる」告知をいただいております。


「あれ?今月の支払い、なんだか随分多いな?」と思って調べてみると、今まで6,000円で仕入れていたワインがナント!9,800円に変身していました!「ちょっと、教えてよ!」と業者さんに怒りを覚えるわけですが、業者さんはちゃんと通知してくれていて、ボンヤリしている私がいけないのです。本当に毎日毎日「価格改定のお知らせ」が全業者さんから来ていて、全く把握できていない状態です。


どんどん上がっていく原価率に「ねえ、どうしよう? これから先、無理じゃない?」と言うと「値上がりに苦しんでいるのは俺たちだけじゃない。皆同じだよ。耐え忍んで正直にやるしかないよ」と、「お前は仏かお釈迦様か?」と尋ねてみたくなるようなことを言う、能天気なシェフ金子。お金のことは完全に人(=私)任せにしている人は、悩みがなくていい気なものです。心から羨ましいです。


でも、この不安だらけの私の心を穏やかにしてくれるのも、やっぱりお客様。飲料業界にお勤めのあるお客様と話していた時、「我々の値上げよりずっと大変ですよね。我々は100円の値上げにビクビクしているのに、10円上げただけで世の中大騒ぎですものね」と言うと、「マダム、5円ですよ!」と言われてしまいました。


「こんな苦しい状況の中、美味しいものを食べさせてくれてありがとうございます。絶対に無理をしないで、きちんと値段をつけてください。そしてずっと続けてください」と言っていただきました。


身内だったら抱きついてハグしていたところです。「Hさん、その温かい言葉だけで智恵美、あと1年頑張れる!」と、現金なことに俄然やる気が出てきました。


きれいごとに聞こえるかもしれないけれど、お客様の励ましの言葉って何よりの活力になります。大変だけど、これだからお店ってやめられないのです。

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