テイクアウトはじめて物語(その2)

さてさて、テイクアウトのメニューを考えることになりましたが、これがなかなかに至難の業。店内営業と違ってかなり制約があります。


何より、料理が我々の手元から離れていってしまうことが、初めてだけに、それはそれは恐ろしいことに思えたのです。そこで、まず長年作り続けている定番もの(鴨のコンフィ、お肉のテリーヌ、オマール海老のテリーヌなど)でガッチリと地盤を固め、おうちでサンルスーの味を召し上がっていただくことから始めよう、ということになりました。



あとは、せっかくなので、店内では提供しないもので遊んでみよう、とも考えました。

そこでふと思いついたのが、お客様からの質問で一番多い、あのお言葉。「まかないには何を食べるんですか?」


よし! それでは、まかないの人気メニューを登場させよう。


ダントツ1位は、巨大フォアグラ入りハンバーグ。それから、バヴェット(牛の横隔膜。フランス人が最も好むステーキの部位)の煮込みをアレンジしたビーフシチューやら、スープ ド ポワソンで炊いたごはんを使ったオムライスやら、パエリアやら…。在庫に余裕のある食材で工夫して作っていた、自分たちの好きなメニューが次々と挙がりました。当然ながら、これらがお店のメニューに載ることは、まずありません。



盛り合わせをはじめとする前菜系は、料理人経験のやたらと長いシェフ金子が、これまでの引き出しの中身をチョロチョロ出しながら担当。メインディッシュとパンは、まかない担当でもある、やりたいこと盛りだくさんのスーシェフ香田が担当。


本当に本当に大変だったけれど、試行錯誤のうちにどうにかメニューも充実していき、テイクアウト専門の「OBENTOYAサンルスー」の形ができていったのでありました。

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