テイクアウトはじめて物語(その4)

5月31日をもってOBENTOYAサンルスーを閉店した後、5日間の準備期間を経て、いろいろ考えた結果、思い切って営業時間をはじめとする営業のスタイルを大幅に変え、6月6日より通常の店内営業を再開しました。


外食したくてウズウズしていたお客様が、次々と押し寄せるように来店してくださり、「テイクアウトもいいけど、やっぱりお店で食べたほうがおいしい」「ずっと再開を待っていました」と、心憎いほどうれしいことをおっしゃる。久しぶりの店内営業は独特の緊張感があり、やっぱり楽しい。脳裏に浮かんだのは「冥利に尽きる」、まさにこの一言でした。



でも、あのOBENTOYAサンルスーの楽しさも忘れられない我々がいるのも事実でした。テイクアウト営業の終了を告知してから、「テイクアウトももっと続けて」というお言葉をたくさんいただき、心乱れるサンルスーの面々。


ただ、テイクアウト終了を知った皆さんに、あんなにたくさん買っていただいたのに、「やっぱり営業続けます」とあっという間に覆すのは、「産地偽装」ならぬ「閉店偽装」なのではないか? 街中でたまに、一年中閉店セールののぼりを掲げているお店がありますが、あの光景が頭に浮かんでしかたがないわけです。


しかし、医療関係者など外食のできない方、まだ外食に抵抗のある方、家族にお年寄りや小さなお子様がいらっしゃる方など、さまざまな事情を抱えたお客様がたくさんいらっしゃることもわかりました。


実際、コロナはそんなに甘くないと肌で感じていたし、「惜しまれるなんて、サンルスー史上めったにないことだから」と、勝手に自分達に都合のいい理由を見つけ、少々心苦しいけど、作戦変更です。


OBENTOYAサンルスーは規模は縮小しながらも、閉店から再開へとあっという間に舵を切ることになってしまいました。ほんの数週間という短い間にさまざまな逡巡がありましたが、決して嘘をついたつもりはないのです。

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