屋上ガーデン顛末記

コロナ禍でおうち時間が長くなり、家庭菜園を始めた人が本当に増えたとか。サンルスーも例にもれず、です。


最初はサンルスーの屋上でハーブをちんまりと育てていました。しかしこの屋上、ものすごく陽当たりが良く、すくすくと元気に育ってくれます。さらに、採れたてのおいしさ、香りの強さに驚き、すっかりのめり込んでしまいました。そのうち野菜も仲間入りし、知らず知らずのうちに次々と種類が増えていきました。



いざ自分たちで育ててみると「ああ、こういうふうに育つのか」と発見だらけです。毎日扱っている野菜やハーブなのに、知らないことばかり。


たとえば、ここ数年流行りのマイクロ野菜。こんなに小さくて可愛らしいものを、ものすごく手をかけて育て、収穫して、それをきれいにして出荷する。このとてつもない労力を知ると、農家さんの大変さもしみじみとわかるようになり、食材に対する思い入れも変わりました。


どんなに採れすぎても、多少いびつでも、あまりにもいじらしくて絶対に無駄になどできません。今やあまり季節感のなくなってしまった、野菜の「旬」も体感できるようになりました。


実際、その手間とかかる経費などを考えると、買った方が全然ラクで安上がりです。でも、ものを育てる、自然に向き合うって「これが人間の本来のあるべき姿か」と、大袈裟ながら感動しきりです。


能書きは一人前の私、知ったかぶって自慢げにいろいろゴタクを並べると、自ら野菜作りをしていらっしゃるお客様がたくさんいらして、世の家庭菜園ブームを改めて知ることになりました。その知識も、ガーデンのお世話を一度もしたことがない私などより何枚もウワテで、よく赤恥をかいたものです。



しかし、手を広げすぎました。ビルの管理会社さんから「気持ちとしては応援したいけど、何か事故があったら大変」ということで、屋上ガーデン禁止令が出てしまいました。いくらのどかな西荻窪といっても、やはり都内の街の中。先方のおっしゃる通りです。このガーデンに人一倍強い思い入れを持っていた、サンルスー屋上ガーデン担当部長のスーシェフ香田はガックリ肩を落としておりますが、仕方がありません。


誠に名残惜しく残念ではありますが、サンルスー屋上ガーデン、潔く撤退します! 短い期間でしたが、素晴らしい経験をさせてもらいました。暖かく見守り、そして応援してくださったお客様、本当にありがとうございました!

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