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101本目の告白

私、恥ずかしながら超アナログ人間です。それじゃいけないことは重々わかっていながら、デジタルの世界に全然ついていけません。


サンルスーのインスタグラムなんてあんまり見方がわからず、「何故今日は、新顔メニューのご注文がこんなに多いんだろう?」と思っていると、サンルスーのSNS担当部長のスーシェフ香田が、インスタグラムに動画を載せていたりしているわけです。


お客様がご注文の際「インスタに載ってたアレが食べたい!」とおっしゃっても、「何それ? アレって何ですか? お客様!」といった具合で、全くの役立たずです。


食後のお茶菓子としてお出ししているマカロンも、日々変わっているものだから「えっと、これはですね…」と詰まっていると、お客様に「これは〇〇ですよ」と教えていただく有様で、情けない限り。世の中はSNSの時代なのか…と、完全においてけぼりになった気分です。



恥を承知で、正直に告白させていただきます。私のブログは、すべて超原始的な手書きです。


手書き原稿をスマートフォンで撮影して、智恵美のお世話係であるTさんにLINEで送信します。それをTさんが拡大させながら読み、打ち込んでブログとして仕上げてくれているわけです。本当に辛抱強いTさんです。


当然ながら、サンルスーの代表取締役のシェフ金子が、ブログに頻繁に登場していますが、書いているうちに日頃の不平不満が爆発し、ものすごく攻撃的な文章になってしまったりするのです。それも、お世話係のTさんが常識的にやわらかい表現に調整してくれています。我ながら全く手のかかる人間です。



一つのブログを仕上げるのにもとても時間がかかり、営業前の時間を使ってウンウンうなりながらなんとか書き上げ、下書きを必ず、シェフ金子に読んでもらいます。そして、「どう?」と聞くと「うん、いいよ」と毎回、同じ答え。


「ちょっと、どこがいいの?」と聞くと「全部」、これもいつも同じ。それを聞いて私が「ねえ、なんにも考えてないでしょ?」と怒り出すのも毎度のことです。わかっていながら聞く私にも非はありますが、私は何分、無類の小心者なので、このルーティンがやめられません。


さらに「ねえ、ブログのネタ、何かない?」と聞くと、「〇〇のこと書いたらどうかな?」と親切にアドバイスするシェフ金子。「もうそれは百万年前に書きましたっ!」と余計に私の怒りを買う始末です。「この人、私の苦労も知らないで、自分の好きな料理だけ作ってて楽でいいなぁ」と、いつもうらやましくて仕方がありません。


でも、お客様が「シェフって、愚痴光っていう名前なんですよね?」と、いたずらっぽい笑顔で言ってくださると「私の味方、みーつけた!」と、心の中で歓喜の声をあげています。


先日、おなじみのお客様が帰り際に「マダム、もうちょっと頻繁にブログあげてよ」とおっしゃいました。「Hさん、これでも智恵美、サボってるわけじゃないんです!」と心の中で反論しましたが、こんなふうに言っていただくこと、本当に有り難いです。実際、ブログの存在のおかげで、我々とお客様との距離が縮まったことを実感しています。


仕事を終えて、深夜自宅で一杯やりながら、シェフ金子が「俺たちは今まで、自分たちから自らのことを発信するのを嫌だと思っていたけど、こういうことって大事なんだな」と言い出しました。「うん、最近、つくづくそう思う」とうなずく私。そんなこと、今や小さい子供だって知っています。まるで茶飲み友達のおじいさんとおばあさんの会話です。

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