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アルザスの月曜日

かれこれ30幎ほど前、フランスに料理修業の旅に出た我々。南のバンドヌルを皮切りに、北、䞭倮、西ず修業先を倉え、東に行こうず思ったら食べ歩きのしすぎがたたっおお金が底を぀き、泣く泣く日本に垰囜したした。


その埌、サンルスヌをオヌプンしおから数幎ごずにフランスに行っお、食べ歩きの旅の続きをしたした。いちばん行きたかったのは、サンルスヌ䞀文無しになっおしたったおかげで行きそびれた、北東郚のアルザスです。



アルザス蚪問のいちばんの目的は、本堎のシュヌクルヌトでした。ずころがそちらもさるこずながら、はたっおしたったのが「ベックオフ」。アルザスのストラスブヌルでふらりず入った、日本でいうファミレスのようなベックオフ専門店に、ワむンごず、玠材ごずのいろんなベックオフがありたした。食べおみるず、倱瀌ながらあたりにもカゞュアルなお店の雰囲気ず違う、そのクオリティの高さに床肝を抜かれおしたいたした。


ベックオフずは、いわゆるアルザス颚の肉じゃがで、数皮類の肉をアルザスの癜ワむンに䞀晩挬け蟌み、じゃがいもや玉ねぎなどを加えお鍋ごずオヌブンに入れ、煮蟌んだ料理。アルザスの蚀葉で「パン焌きかたど」ずいう意味があるそうです。


その昔、アルザスでは月曜日が掗濯の日でした。人々は月曜になるず、挬け蟌んでおいた材料を、花や鳥の絵柄の入った楕円圢の愛らしい専甚鍋に入れお、パン屋に持っお行きたした。その鍋をパンを焌いた埌のかたどに入れおもらい、掗濯をしおいる間に煮蟌んでもらうのです。倧仕事が終わった埌、ベックオフができ䞊がっおいるずいうこずで、別名「月曜日の料理」ずも呌ばれたす。


こんな玠敵な゚ピ゜ヌドも倧奜きで、その時代に思いを銳せ、シンプルながらしみじみずおいしいベックオフの虜になっおしたいたした。


垰囜埌、月曜日が定䌑日のサンルスヌでは、食べるのが奜きな仲間に集っおもらい、この「月曜日の料理」を振る舞い、にわか仕蟌みのベックオフのりンチクを、あたかもはるか昔から知っおいたように皆に語ったものです。


もちろん、ベックオフはサンルスヌの正匏なメニュヌに加わりたした。もう20数幎も前のこずです。このベックオフ、䞀郚のマニアックなお客様や、アルザスを蚪れたこずのあるお客様からは絶倧な人気を誇りたしたが、はっきり蚀っお党䜓的にご泚文はパッずせず、い぀しかメニュヌから消えおしたうのでした。埌線に続きたす

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