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カルピスバターとサンルスー
食の雑誌『dancyu』から、カルピスバターの取材撮影のお話をいただきました。 そう言えば、私のバター人生は、ずうっとカルピスと共にあったような気がします。完全に履き違えていることは百も承知の上で、まるで私のためにあるような取材です(でも、取材を受けたのはシェフ金子です)。 家賃3万円の風呂なしアパートに住んでいた貧乏学生の頃から、背のびして「バターはカルピス一択」でした。それは何故なのか? 理由は簡単、抜群に美味しいからです。当時はバブルの少し前で、浮かれた雰囲気もあったのかもしれません。 高級なものに酔いしれて、世の中がブイブイ言ってる感じでした。バターに関する贅沢は、学生の身分の私でも、何とか手の届く贅沢でした。バブルなんて全く関係ない分際で、背のびした高級感あふれる味わいに、何とも言えず幸せな気持ちになったものでした。 カルピスと言えば、子供の頃、夏に飲むとっておきの飲み物でした。お中元でカルピスが届くと、送ってくださった人のことを「この人はすごくいい人だ」と絶対的に信頼したものです。 そうそう、今でもファミレスに行った時、ドリンクバーで
2 時間前


リトリートとワーケーション
新潟旅2日目は「生きているうちに一度は行ってみたい」と憧れていた宿に泊まりました。最近流行りのモダン旅館とは違う、昭和を感じさせる正統派です。 しかしながら、「リトリート」という洒落た言葉に酔いしれていた我々が、満を持して伺った宿で、まさか温泉の硫黄の匂いに酔うことになると...
9月25日


2025年秋、新潟の旅
9月の初め、夏休みを利用して、かつて通過しかしたことのない新潟へ行って来ました。 シェフ金子の我儘な「軽井沢もからめてゆっくりしたい」という希望を叶えながら、私の47都道府県訪問制覇の壮大な夢を果たすべく、新潟の地を選びました。 実は正直なところ、 前回のブログ...
9月21日


今年はどこへ行こう?
7月から8月にかけてご来店のお客様の食事中の会話に、ある傾向が面白いように出てきます。あちこちのテーブルで、夏休みの旅行の計画を詰めていらっしゃる。夏のお決まりの光景です。 実際、旅って計画している時がいちばん楽しいのかもしれません。お客様に「この夏はどこかへ行くのですか?...
8月16日


本当のおもてなし
フランス・ロワール地方の、それはそれはすごい田舎のホテルレストランで働いていた時、プロンジュ(洗い場担当)として働いていた、リディという女性がいました。 彼女は女性としては珍しく、鼻の下に黒い毛(ひげ?)がしっかりと生えていていたので、イタズラ好きで辛口のフランス人たちは陰...
7月14日


30周年フォトギャラリーのこと
5月のある日、サン ル スーのウェブサイトを制作・管理・運営してくださっている智恵美のお世話係のTさんが「記念すべき30周年を迎えるにあたり、何かホームページでも楽しいことをやりましょう!」と、いろいろ楽しい提案をしてくださいました。...
6月26日


30年を振り返って
6月18日、サン ル スーは満30歳となり、31年目に入ることになりました。 つい最近、あるおなじみのお客様が「30年店を続けるって並大抵じゃない。すごいことですよ」としみじみおっしゃってくださいました。こういう温かいねぎらいの言葉が、私の心の支えになっています。...
6月12日


フランス厨房のマカナイ
我々がフランスへ修業の旅に出掛けたのは、思い起こせばもう30年以上も前のこと。自分の中ではちょっと前ぐらいの感覚ですが、冷静に計算してみると、あまりに昔すぎて我ながらびっくりです。 シェフ金子は19歳からずっとフランス料理をやってきたので、少しでもいいから本場フランスで修業...
5月21日


便利すぎてなんだか?
全く、いつからこんなことになってしまったんだろう? コロナ禍の真っ只中、我々飲食店がお上の方針に右往左往していた頃から早5年が経ち、ハッと気づいたら映画の見方も電車の指定席の取り方もホテルの予約も、つまり世の中の様々なシステムがガラリと変わっていました。...
4月16日


ポトフはいかが?
もう十数年も前、たまたま気まぐれにポトフをメニューに載せたら、風邪気味だったお客様が、「サン ル スーのポトフを食べて風邪が吹き飛んだ」とおっしゃったとのこと。 それを聞いた別のお客様が「おたくのポトフは風邪が治るんだって?」と、ポトフを食べにいらっしゃいました。その時、「...
3月16日


冬のキャンプ部
2025年が始まり、1月なんてとっくに過ぎ、はや2月になってしまいました。節分だって終わっちゃいました。 昨年末の自らを振り返ると、完全にキャパオーバーの仕事量ゆえか、怖くなるくらい記憶がなく、そんな自分がよけい怖くなってきます。...
2月11日


還暦祝いブーム
私、絶対に自らの人生に関わって欲しくないと思っている言葉があります。 それは「還暦」です。全く納得できないけれど、私、今年、還暦を迎えてしまいました。「老人」というレッテルを貼られた気分です。 今年に入ってからやたらと「ライフプランナー」と称する人から電話がかかってきたり、...
2024年11月17日


秋の食い倒れ旅〈酒飲みの聖地編〉
今回の四国旅行の最大の目的は「酒飲みの聖地、高知で飲んだくれる!」ということです。我々、朝飲み、昼飲みに、ことのほか憧れがあるのです。 私が「旅の師匠」と信頼している人が何人かいます。その師匠たちの話を総合すると、高知市を訪れたら「ひろめ市場」と「日曜市」は外せない、という...
2024年10月21日


秋の食い倒れ旅〈うどん県再訪編〉
私事で大変恐縮ではございますが、私、この世の食べ物の中で「うどん」がいちばんの好物です。 子供の頃、祖母が打ってくれたゴツゴツした手打ちうどん、私の故郷では干ししいたけと油揚げの入ったつけ汁につけて食べるのがお決まりで、子供心にうどんの日は「今日はごちそうだ!」と大喜びした...
2024年10月5日


秋の食い倒れ旅〈大阪・明石・鳴戸編〉
我々の遅い夏休み初日、我が街、西荻窪から車で移動すること6時間。「四国に行くまで、取りあえずのワンクッション」と前期高齢者のドライバー、シェフ金子の一言で、やって来たのは天下の台所、食い倒れの街、大阪です。 大阪と言えばたこ焼き、お好み焼き、うどん、串カツなど「粉もん」を中...
2024年9月27日


Discover Japan
9月! いよいよ我々にとって大切なバカンス、と言うには余りにもささやかな夏休みが始まります。 私からすると全く迷惑極まりないことなのですが、ある時から突然シェフ金子が「飛行機恐怖性」になってしまいました。 最後に行ったフランス旅行の帰りでのこと。機内で私が缶ビールのフタを勢...
2024年8月31日


モロッコふう生のミントティー
信じたくないけれど、今年の夏の暑さは、去年に匹敵するかそれ以上だとか? 実際、毎日暑いです。これからは夏はこの暑さを「普通」と思わないといけないのだろうか? 誠に辛いですね。 去年の夏、シェフ金子の「暑い、暑い、ヒーヒー」攻撃に本当に懲りたので(詳しくはこちら「暑い暑いって...
2024年8月7日


あのメニューはどうなった?
サン ル スーのメニューは、一年を通して置いている定番があり、季節ものがあり、そしてシェフ金子やスーシェフ香田が作りたくなってメニューに載せているものがあり……そんな感じで構成されています。 いくらお客様から人気があっても、「もう、やめる」と一度言い出すと、一歩も引かないシ...
2024年7月17日


29年の葛藤と財産
6月18日、サン ル スーは開店29周年を迎え、30年目に突入することになりました。一言で言って、29年なんてあっという間です。 果たして、29年前に比べて我々は成長しているのか? 確実に言えることがひとつだけあります。体だけは間違いなく、横に成長いたしました! 目下、この...
2024年6月16日


大人の味のクレームブリュレ
我々がフランスへ修業の旅に出掛けたのは、思い起こせば30年以上も前のこと。気持ちだけはあの頃と変わっていないのに、いたずらに月日はたっぷりと流れてしまいました。 記憶力だけは自信のある私です。当時、フランスで「甘草」(日本では「リコリス」とい...
2024年5月27日
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