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サンルスーのまかない飯

お客様からよく聞かれる質問のひとつに「まかないってどういうものを食べるんですか?」があります。


実際、我々も「お寿司屋さんって、どんなまかないを食べるんだろう?」「中華屋さんは、毎日中華なのかなぁ?」と思うし、とても興味があります。


あるお寿司屋さんからは「絶対ににんにくやスパイスは使わない。まかないの定番であるカレーもご法度」と聞きました。あるイタリア料理店に聞けば、「毎日パスタ」なんだそうです。「一日一度はパスタを食べないと胃袋が落ち着かない」と、そのお店のスタッフの方が言っていました。そうそう、ある和食店では「たとえまかないがカレーライスであっても、箸で食べなくちゃダメ」なんだそうです。


皆、ストイックでかっこいいなぁと思います。おそらく店によって、そして店主の方針によって様々なのでしょうが、ひとんちのまかないの話って、聞いていて本当に楽しいです。


さて、サンルスーのまかないは……はっきり言って何でもアリです。和・洋・中・エスニック、いろんなものが登場します。ほぼ毎日お供としてついているのが、サラダ用にちぎったサラダ野菜の芯の部分を使ったサラダと、残り野菜を投入したみそ汁。そしてスーシェフ香田お手製の酢玉ねぎとヨーグルト。これで腸内環境を整えます。


まかない作りの担当は、スーシェフ香田です。定休日明けのまかないは、休日に皆いろいろ食べまくっているので、卵かけごはんとみそ汁、酢玉ねぎとヨーグルトというシンプル飯がお決まりです。


また、まかないはスーシェフ香田のシェフ金子に対するプレゼンテーションの場でもあります。「うん、旨い! いいよ」とOKが出ると、あとは一緒にチョコチョコと修正をして、早速サンルスーの新しいメインディッシュの誕生となります。



このブログを書くにあたって、スーシェフ香田に「いちばんやりがいのあるまかないって何?」と聞いたら「それは非常に難しいですね。強いて言えば、僕は食べるのも作るのもパイ包み焼きが好きなんです」。そう言われてみると、昨年秋くらいから、やたらとまかないでパイ包み焼きが出たものでした。


現在、サンルスーには魚と肉で3種類のパイ包み焼きがあります。「夏に向かって、パイ包み焼きってあっていいの?」とシェフ金子に聞くと「俺も大好きだからいいんだよ。パイにナイフを入れた時の、あのふわっと香る匂い! これぞフランス料理って思う」とのこと。なるほど、確かに。では、よしとしますか!


こんな何でもアリのサンルスーのまかないですが、一応、シェフ金子の方針があります。「料理人は自分自身が美味しいものを食べないと、美味しいものを作れない。それに、一日のほとんどを店で過ごしているわけだから、まかないは本当に大事。料理人だからこそ、ちゃんとしたものを食べなくちゃダメだ」。


だから、余った食材を無駄にすることなく使うのはもちろんのこと、自慢じゃないけど高価な食材もバンバン使っていいのです。


サンルスーのまかないは歴代のスーシェフが担ってきました。限られた時間の中でスタッフ全員分を作り上げるのは本当に大変です。日々食べていると、彼らの上達ぶりがわかります。最初の頃は味がぼやけていたり、ちょっと野暮ったいなと思っていても、毎日毎日続けることでどんどん変わってきます。


まかないって料理人の成長ぶりを見るバロメーターでもあります。「もう大丈夫」と思ったところで、シェフ金子、信用して大事なポジションを任せます。


こんな真面目な側面、実はサンルスーにもあるのです。

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