体力と気合いと「病」自慢
- 4月11日
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こういうのを鬼の霍乱というのでしょうか?
私、図らずも帯状疱疹に罹ってしまいました。痩せたいだの、体調不良だの、身体の話が続き、大変恐縮です。

「あれ? もしかして…」と思ってはいたものの、「みかん山(私の故郷は見渡す限りみかん畑です)で鍛えた強靭な体力! 私に限ってそんなことがあるはずがない! 気合いで乗り切ってみせる!」と根拠のない自信に満ち溢れておりました。
ちょっと疑いを持った頃に、いつもお世話になっているカイロプラクティックの先生に「これはおそらく帯状疱疹。すぐに病院に行ってください」と言われ、仕方なく皮膚科で診ていただいたら、ドンピシャでした。
医療関係のさまざまな方々が異口同音に「とにかく無理をせず、体を休めてゆっくりするように」とアドバイスをしてくださるものの、仕事に穴をあけるわけにはいきません。代わりのいない小さな自営業者の宿命です。やらなくちゃならないことを封印して休んだりしていたら、後の自分にはね返ってくるのは目に見えているので。現実は理想通りにはなかなかいかないものです。
子供の頃からやたらと丈夫なものだから、逆に軽率にも、映画『風立ちぬ』で山口百恵が軽井沢で上品なワンピースを着て白樺の見える別荘で療養する姿になんとも言えない憧れを持ったものです。
そんな子供時代を過ごし、今でもほとんど風邪もひかないので、「病」と認定されると不謹慎にもなんだか嬉しくなってしまうのです。
お客様に自慢げに話すと、帯状疱疹に罹ったことがある人が思いのほか多く、とても驚きました。聞くところによると、50歳を過ぎると3人に1人が罹患するのだとか。スーシェフ香田に至っては高校生の時に罹ったのだそうで、これは非常に稀なケースなのだそうです。
罹患してみて、なかなか便利なこともありました。仕事中にシェフ金子が言うことを聞かなかったり、腑に落ちないことを言ったりした時に「いたたたた…痛い」とか言ってやると、私の思い通りになることです。「これは使えるな」しめしめと思ったわけです。しかし、これも時間の経過とともに効力を失ってしまいました。
「商人(あきんど)がラクをしたらお客様は通ってくださらない」といつも自分に言い聞かせてきたので、今まですべてを、唯一自信のある体力と気合いで乗り切ってきました。
そんな私に、あるお客様が「ある程度の年齢になったら、ほどほどにするって大事なことだよ」と包み込むように言ってくださいました。とてもありがたいお言葉でした。
そんな私に、シェフ金子がかけた言葉は「人間は車と同じで、メンテナンスが絶対必要なんだよ」
車? 車と私を一緒にしないでもらいたいものです。




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