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旅の始まりはいつもの宿から

皆様にとっては全くどうでもいいことではありますが、9月といえば、サンルスーの夏休み月です! 今年は、「うちの裏」から群馬県川場村に行ってしまった我々の大切な盟友「VENTINOVE」襲撃を軸に、約一週間の旅を決行しました。

「VENTINOVE」のお話はこちら→「西荻の盟友」「盟友の門出


我々商人(あきんど)として、何かにつけ験を担ぐクセがあります。一年でいちばん楽しみにしている夏休みを素晴らしいものにするためには、やはり最初が肝心! 旅の始まりは、心から敬愛してやまない長野県の鹿教湯温泉の宿です(ちなみに昨年は旅の〆に伺いました)。



宿に対する価値観は十人十色だと思いますが、我々の場合、日々長時間の肉体労働をしているので、とにかく何も考えず、ゆっくりと心も体も休めたい。様々な宿を経験してみて、やっぱりここがいちばん! シェフ金子の言葉を借りると「身も心も全てをゆだねられる」、我々にとってこの上ない宿です。



これ見よがしに高級食材を使ったりせず、土地の食材に謙虚さと愛情を持って向き合い作り出される、目からウロコが落ちるようなお料理。とても親切なのに、程よく放っておいてくれる心地良い距離感。いつ伺っても安心できるお馴染みの顔ぶれ。ギラギラ主張しない、さりげなく、でもセンス溢れる素敵な空間。それらがあまりにもごく自然なことのように成り立っていて、我々、好きで好きでたまりません!


ついでに言わせてもらえば、スーシェフ香田も一家をあげてこちらの虜になっていて、「もう他の宿はいらない」とか30代半ばにしてオジサンみたいなことを言っております。


普段は無口を貫いてほとんどしゃべらないシェフ金子、いつになく饒舌です。「ここには自分が心がけていることが凝縮されている。食べてホッとする『普通』においしいもの。『普通』というと解釈によっては大したことないように感じるかもしれないけど、一見『普通』に見えるものをおいしく作り出すっていうのは並大抵なことじゃない。それには食材に対する理解と、料理人としての経験と技術が不可欠。それをごく自然にされていて、いつもいつも頭が下がる」。いつもいつもボンヤリしているクセにたまにはいいことを言うもんだな、この人。


尊敬するって常に緊張感を伴うけれど、こんなに尊敬できるのに、どうしてなのかゆったりと癒しをくれるすごいお宿。


やっぱり旅のスタートは間違いありませんでした。さて、じゅうぶん癒しをもらったところで、次なる目的地へ On y va! (Let's go!)



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